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2000年の例会

第17回例会 2000年12月

劇団朋友  
   わがババわがママ奮斗記

 高齢化社会の到来とともに、老親介護という現実を前にして、家族はどのように向き合うか。 祖母、母、娘3代の家族を中心に「門野晴子」の快作4本「老親を棄てられますか」「寝たきり婆あ たちあがる!!」(講談社刊)「ワガババ介護日誌」(海竜社刊)をひとつにまとめ脚本化して、家族の在り方、女性のたくましい生き方を浮かび上がらせた


 

第16回例会 2000年8月30日(水)

関西芸術座   遙かなる甲子園

双葉社刊 戸部良也作「遥かなる甲子園」より
脚色:西岡誠一  演出:鈴木完一郎

 東京オリンピックの年、沖縄で風疹が猛威をふるった。そのときの妊婦から生まれた子どもの多くが聴力に障害を持っていた。その子どもたちのためにつくられた一過性の「ろう学校高等部」で彼らは野球部を作った。
甲子園を目指そう 青春だぜ―
そんな彼らの希望を阻むように高野連の規則
「日本学生野球憲章第三章」の厚い壁が…
 

 

第15回例会 2000年6月1日(木)

文学座  華岡青洲の妻

 作/有吉佐和子 演出/江守 徹

 今から200年ほど以前、時は天明の頃。紀州、紀ノ川沿いに蘭方医を業とする華岡家があった。後継ぎの雲平(青洲)が京に遊学中、母の於継は近郷の名家の娘加恵を請うて青洲の嫁に迎えた。加恵は姑の於継によく仕え、また、小姑の於勝、小陸にもよく尽くした。於継も嫁の加恵を大いにかわいがり、その睦まじさは人もうらやむほどであったが、やがて青洲が京から帰郷して来ると、様子は一変、二人は青洲をめぐって姑と嫁の女の争いをつのらせていった。一方、無頓着な青洲はそんなことは知らず麻酔薬の研究に没頭し、紀州きっての名医と言われるまでになった。研究も進み、麻酔薬の完成には、人体実験を残すだけとなると、於継と加恵は競って実験に身を捧げようと言いだした。母として妻として、実験台になることを譲らない二人の確執は結局、後継ぎの子を思い、夫を思うすさまじいばかりの美しき女の争いに他ならなかった。実験台を得た青洲は着々と実験の成果を上げていくが、やがて加恵はそれがもとで、視力が衰え、ついに失明するに至るのだった……。

第14回例会  2000年3月

幹の会+リリック
 シラノ・ド・ベルジュラック

作:エドモン・ロスタン 訳:辰野隆、鈴木信太郎 演出:鵜山仁 
出演:平幹二郎 ほか

 豪傑で詩人のシラノは従妹のロクサアヌに恋心を抱いていたが、巨大な鼻が悩みのたねで、意中を打ち明けられる事が出来ずにいる。そんな時、ロクサアヌから内々で打ち明けたい事があるといってくる。胸をときめかせるシラノは、彼女と会う前にロクサアヌへの恋文をしたためる。
 結果は無惨!彼女がが愛しているのはクリスチャンという青年で、シラノは橋渡し役を頼まれたのである。一方、クリスチャンもロクサアヌに激しい恋心をいだいていた。ロクサアヌはクリスチャンからの手紙を持っているとシラノに告げる。
 ・・・・君は心を惑わす美しい肉体を貸してくれ。僕は詩心を君に貸そう。そして二人一緒に小説の主人公になろうじゃないか・・・・と、シラノは文才がないと嘆くクリスチャンに心ならずも手を差しのべる。
 シラノが書いた恋文とは知らぬロクサアヌは手紙の中に流れる甘く美しい調べにクリスチャンへの愛をますますつのらせる。
 やがて、シラノとクリスチャンは戦場へ旅立っていく。シラノはここでも代筆の恋文をロクサアヌに送り続ける。だが、彼女から送られてくる手紙にクリスチャンは疑念を抱く。・・・・彼女が愛しているのは自分ではなくシラノでは?・・・。やがて戦場にロクサアヌがやってくる。彼女に真実を打ち明けようと決心するクリスチャン。だが、彼女が到着する直前にクリスチャンは銃弾に倒れる。ロクサヌは彼の胸から彼女にあてられた最後の手紙をとりだして涙にくれる。
 それから15年・・・
 夕闇のせまる修道院。瀕死のシラノにロクサアヌは一通の手紙を手渡す。クリスチャンが身に付けていた手紙である。
 暗闇の中でその手紙を読むシラノ。どうしてこの暗闇で?
ロクサアヌが一切を悟った時、シラノはやすらかな表情をうかべて息絶えていた。

 

 

 

 

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