2019年8月27日(火) 劇団 昴公演 まるで僕がいなかったように存在するのがつらいんだ。 |
作者ダニエル・キイスと"Flowers for Algernon"
1927年N.Yブルックリン生まれ、2014年死去。当初ダニエル・キイスはSF小説の短編作家としてスタート、1959年に"Flowers
for Algernon"(邦題=アルジャーノンに花束を)を発表するや、新たな可能性を示す作品としてSF界に衝撃を与え、その年のヒューゴー賞を受賞、一躍脚光を集める。
その後、1966年に同作の長編化に挑み、今度はSF界最高の名誉ネビュラ賞を受賞した。
主人公チャーリイの報告書というユニークな語り口は彼の変化に伴う心の葛藤を叙情的に、しかし残酷なまでに克明に描き出す。
心象風景が鮮やかに活写されていくこの作品が、今日までSFファンに留まらず幅広い読者層を魅了している要素は、フィクションを感じさせない設定と、全ての傑作がそうであるように時代を貫く普遍的なテーマ性がある。
「五番目のサリー」「24人のビリー・ミリガン」「心の鏡」と続く、その後の作品の中にも、その人間の奥底を見つめるキイスの思いが根底にある。
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