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1995〜1998年の例会

第 9 回例会 1998年11月

地人会  めいっぱいに夢いっぱい

作:ソーントン・ワイルダー 訳・演出:木村 光一
出演:穂積隆信、岡まゆみ、順 みつき ほか

 ソーントン・ワイルダー原作(『結婚仲買人』)の、大ヒットしたブロードウェイ・ミュージカルの舞台版。世話好きの未亡人ドリーは男やもめの工場主の再婚相手の面倒をみるうち、彼を好きになり、遂に自分を売り込んでしまう。中年男女の恋を面白おかしく綴っている。

 

第 8 回例会 1998年9月

青年劇場  愛が聞こえます

作:高橋正圀 演出:松波喬介
出演:重野恵 板倉哲 ほか

 子どものとき聴覚を失った瞳は会社の倒産で今は失業中の身。幼馴染で恋人の清次は肢体不自由で、結婚となると瞳の母も、清次の親兄弟も反対。ある日瞳の母が交通事故で入院。事故を起こしたのはエリートサラリーマンの岩下。初めて障害者と接点を持つ岩下にとって戸惑うことの連続……。

第 7 回例会 1998年3月

蝉の会   がめつい奴

作: 菊田一夫 演出: 渡辺浩子
出演: 渡辺美佐子、ラサール石井 ほか

 戦後の混乱期のバイタリティあふれる庶民を個性豊かに描いた菊田一夫の代表作。
お鹿婆さんと息子健太がやっている釜ヶ崎の簡易宿泊所。ポンコツ屋、美人局、女占い師、当たり屋姉妹、口入れ屋など、住人はどれも一くせも二くせもある人物ばかり。

 

第 6 回例会 1997年10月

東演+ユーゴザパト
    
ロミオとジュリエット

作:W.シェイクスピア 訳:外塚由利子
脚本・演出:ワレーリィ・ベリャコーヴィッチ
出演:アナトリー・イワノフ、益田 俊子 ほか


 あまりにも有名なシェイクスピアの名作ロミオとジュリエット。
 若い二人がその情熱の赴くまま、青春のきらめきの如く、一瞬に、愛の喜びから思いも寄らない悲劇へと走ってしまう姿には、誰もが涙したことでしょう。この「ロミオとジュリエット」は、ロシアの劇団ユーゴザパ下と日本の劇団東演の合同公演で、ロミオとモンタギュー家の人々をロシアの俳優が演じ、ジュリエットとキャピレット家の人々を日本の俳優が演じます。悲劇のもととなった両家の対立は、互いに決して相入れることの無いほどかたくななものであったのですが、今回はその両家の対立を人種と言葉の違いで、より鮮明に浮き彫りにしていきます。両家の対立の中にありながら、二人の愛は対立(この中では言葉であり、人種である)を乗り越え、崇高なる愛の姿を全うする姿は、より一層二人の純粋さと、純粋なるがゆえの悲しさを映し出します。そして、最後に言葉の壁を越え、己らの過ちに気付き手を取り合う両家の姿には、今までの「ロミオとジュリエット」にはなかった何かが心に残ることでしょう。それは、知らず知らず私たちが、まだ乗り越えることのできない壁に気付くことなのでしょうか。それとも・・・。

第 5 回例会 1997年7月

蝉の会 
 しりたまはずやわがこひは

演出:渡辺浩子
出演:大出 俊 范文雀 観世葉子 ほか

 

 
清冽なる作家島崎藤村に翻弄される女たち。病に倒れる先妻冬子。冬子の死後、叔父藤村の世話をする中で彼の子を宿して苦悩する姪のこま子。家、夫と妻、仕事と生活など藤村をとりまく女たちの木曽の旧家につながる血族の人々の物語。

 

第 4 回例会 1997年4月 

前進座  蓮如

原作・脚色:五木寛之
出演:嵐圭史 
寺田昌樹 又野佐紋 ほか

今の世は闇だ、地獄だ”これは、五木寛之の戯曲『蓮如』の中で、蓮如上人が庶民に法話されるせりふのひとつ。かつて一度も描かれることのなかった人間蓮如の衝撃の半生を、戯曲に仕立てた著者渾身の作品。

 

第 3 回例会 1996年10月
文学座  女の一生

作:森本 薫  補訂・演出:戌井市郎
出演:八木昌子・平 淑恵

 昭和20年10月のある夜。焼け野原となった東京の一角に残る堤家の焼け跡に、その日盛岡から上京したばかりの栄二が立つ。やがて、栄二の耳に聞こえてくるあの懐かしい歌。その歌の主こそ誰あろう、忘れもしない義姉のけいであった。再開した二人の胸に過ぎ去った日々が甦る……。

第 2 回例会 1996年8月

地人会  はなれ瞽女おりん

作:水上勉 演出:木村光一
出演:有馬稲子 松山政治

 瞽女とは、集団を作り、地方をまわる盲目の旅芸人のことである。柿崎りん(有馬稲子)は若狭の片田舎に生まれ、三才で全盲になり、六才の時から越後・高田の瞽女屋敷にひきとられ、芸を仕込まれ成長するが、ある村祭りの夜、若い衆に手込めにされ、掟によって一人で流浪しなければならなくなった。
 大正中期、第一次世界大戦が終わり、不況が世界をおおった時代、シベリア出兵そして米騒動と、その余燼がくすぷっていた頃、一人で門付けしながら生きていくことは、つらく哀れなことだった。しかし、おりんには涙をはらう明るさがあった。
 おりんは、とある阿弥陀堂で村の男に襲われたがそれを助けてくれたのが岩淵平太郎(松山政路)であった。下駄職人を装い行商して歩く平太郎は、実はシベリア出兵を拒否した脱走者だったのだ。それとは知らぬりんは平太郎を兄のように慕っていっしょに旅をつづけるのだが…。

      1996年6月
    スターライトコンサート
      1996年4月
    家重と語る会
第 1 回例会 1995年12月
文化座  サンダカン八番娼館

原作:山崎朋子 脚本:ふじたあさや 演出:鈴木光枝
出演:鈴木光枝 佐々木愛

 女性史研究家・野崎芳子は「からゆきさん」の実態を調査しようと天草の地を訪ねるが土地の人々の口は堅かった。たまたま入った食堂で、老婆・北川サキと運命的な出会いをする。次第に明らかになる娼館での生活。

 

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