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第57回例会

2009年10月2日(金)

文学座公演 

 ゆれる車の音
    
〜九州テキ屋旅日記〜

   出演 角野卓造、田村勝彦、
       たかお鷹ほか 
 

二十年ぶりに故郷・油津に帰ってきた男。
二十年ぶりに帰ってきた男に血気立つ、元・愚連隊の好好爺。
時代錯誤のハタ迷惑な二人の相克はやがて周囲を巻き込んで・・・

 『缶詰』、『踏台』と続いた鵜山仁【演出】×角野卓造【主演】シリーズ第三弾。

<あらすじ>

 その昔マグロ景気に湧いた宮崎・油津でタカマチ(テキ屋)を仕切っていた金丸一家。町は漁の無事を祈る縁日で賑わい、金丸一家も羽振り良く暮らしていた。しかし終戦の混乱期、特攻くずれの愚連隊に命とも言えるショバを荒らされた金丸一家は町を追われる羽目に…。町を追われた金丸一家の組長・金丸重蔵(角野卓造)は妻と娘だけを引き連れ細々と露天商をしながら暮らしていた。しかし油津に残してきた先代組長である父の辰蔵が「もう一度ショバを取り戻したい」と度々口にしていることを耳にする。重蔵とは反対に気性の荒い性格の妻・敏子(塩田朋子)は辰蔵の願いを叶えようと発奮、「あんたもテキ屋の端くれだろ!」。面倒を避けたがる重蔵は尻を叩かれ、20年ぶりに油津へと帰る。

 決死の覚悟で乗り込んだ故郷…。乙姫神社の境内には細々と屋台が並び、祭りとは名ばかりのさびれきった縁日。「これがあの賑やかだった俺の故郷やろか…」重蔵は肩を落とす。しかし重蔵が帰ってきたことを聞いた愚連隊の親玉・上原丈太郎(たかお鷹)の顔色が変わる「何やと金丸が帰ってきた?」。時代の波に押されおとなしくしていた丈太郎の顔が昔に戻り、愚連隊時代の仲間に声を掛け乙姫神社に駆けつけるのであった。

 こうして、すっかりさびれてほとんど価値のない、思い出ばかりのショバをめぐる、おかしくて切ない、奇妙な戦争が始まるのだった・・。

 戦後の混乱を必死で乗り越え、何とかそこそこの幸せを掴んだつもりの男達。美しいのは思い出ばかり、がむしゃらだけが取り柄で生きるのは不器用、夢も希望もしぼみかけ、若者には突き上げられ、友達付き合いはうまく行かず・・・七転八倒中年親父の青春物語、笑いと涙の幕が開きます。 

ゆれる車の音 事前学習会

9月6日 彦根市民会館2階会議室にて 文学座制作 矢部修治さんを招いて

矢部さんが来られるのにあたり、運営サークルで「ゆれる車の音」グッズの大うちわや、うちわ、ホンダライフ(劇に出てくる車)を作りお迎えしました。約40名が参加しました。
 昭和初期の匂いがするお話を聞かせていただきました。
「ゆれる車の音」公演にあたり、地域のテキ屋組合にあいさつに行ったほうがいいのではということになり、制作の矢部さんがおっかなびっくりで一人で行くことになった話や、そこでテキ屋の演劇をするためにいろいろなことを教えていただき、最終的には、角野卓造さんがテキ屋組合の元締めから口上の出来上がりに太鼓判をいただいたことなど、私たちのそばにあるのに知らない世界のお話を愉快に楽しく聞かせていただきました。
最後にみなさんで、楽器を持って「ゆれる車の音」のテーマソングを歌いました。

 

   
ゆれる車の音 運営サークル報告 

今回は今年一番少ない会員数で例会を迎えることとなりさびしく思っていましたが、17の運営サークル中、16サークルと参加率は高く、運営サークルに参加した延べ人数は172名にものぼりました。運営サークルへの複数で参加されたのは8サークルで、参加サークル数の50%でした。運営サークルの参加が多かったのはとてもよかったと思っています。
新入会12名、退会27名で、運営サークル内では2サークルで新入会6名でした。会員の増加につながらず残念でした。運営サークルで深い話し合いができなかったこと、また、こうした事態を幹事で話し合うことができなかったことが反省点です。今後、この例会で声をかけた方々が入会してくれることを望むばかりです。
運営サークルに参加してくれた会員のみなさんは、楽しかったと感想を言ってくださりよかったです。ダンボールアート、おおうちわを製作するなど、劇団をお迎えする為の工夫をしたことやロビー交流会では、テーマソングを歌い俳優さんをお迎えしました。また、多くの会員から質問が出て有意義な交流会となりました。



『ゆれる車の音』例会アンケートより

●昔むかし、少年期に神社の祭りで何回となく見物していた頃を思い出し、共感を受けた。ガマの油売り、バナナのたたき売りも見たかった………残念!(60代 男性)
●大変楽しかったです。すごい装置でした。びっくり致しました。(40代 女性)
●丈太郎のセリフに人生の重みを感じるところが多く、面白味を感じた。(70代 男性)
●金丸敏子の声(怒鳴り)が割れてセリフが聞き取れなかった。文化プラザはやはり問題あり。(60代 女性)
●とてもおもしろかった。角野さんの音楽ギター なんでも皆さんされてすばらしかったです。舞台が凝っていてよく工夫されていて団員さんの御苦労を思いました。ありがとうございました。(60代 女性)
●とてもよく笑い、泣けました。ありがとうございました。(50代 男性)
●なつかしい歌も聴くことができ、楽しかった。(60代 女性)
●なき有り わらい有り バラエティー有り メロドラマ有り 
うた有り おどり有り アクロバット有り すもう有り
なんて楽しい芝居だろう。こんな芝居はじめてです。(50代 女性)
●テーマがあまり一般的な話ではなく、どのように展開するのか……。
でもそんな不安は吹き飛んだ。芸達者な人たちばかり……またナンセンス、パロディの連続、休みなく繰り広げられるストリーと意表をつくサウンドや演奏も楽しかった。セリフに時々〜人生を考えさせる言葉が語られ、単なるドタバタじゃない劇の神髄があった。(60代 女性)
●とってもよかったです。楽しい演劇をありがとうございました。(60代 女性)
●角野さんと塩田さんの演技は、抜群にうまかった。他のキャストの方もそれぞれ個性的に演じられていて、とても楽しい劇でした。脚本がうまくできていた。
昭和40年代の地方の世相をたくみな雰囲気で醸し出されて、なつかしさを感じられた。
テキ屋の本当の意味がわかりました。(60代 男性)
●おもしろくって かなしくて ちょっと昔のなきわらい楽しかった。(70代 女性)
●久し振りにおもしろく気持ちよく笑えて大変よかったです。さすがに角野さんですネ。(50代 女性)
●人生いろいろあっておもしろいですね。喜怒哀楽とても楽しいお芝居でした。(60代女性)
●日々疲れているので、こういう楽しいものはほっとしますね。
ちょっと 吉本 に近い雰囲気もしましたが…。(40代 女性)
●携帯をみている人がいた。めちゃくちゃ迷惑でした。マナーが悪い。(40代 女性)

 

『ゆれる車の音』運営サークルに参加して

Q 担当運営サークル会議に参加されて、どのようにお感じになったでしょうか?
▼楽しい会議でした。
▼仲間が増え、人の関わりがうれしい。
▼みんなで運営しているという気持ちを強く持ちました!
▼連帯感が産まれる。
▼和気あいあいと楽しむ雰囲気を作ろうとされていてよかったと思う。
▼みんなで協力し合い、準備その他の仕事など自分たちも参加して一層親しみが湧いた。
▼この例会に自分たちも参加しているのだと実感しました。
▼先に勉強会(事前学習会)に積極的に参加できて、より楽しめました。
▼年一回 この機会も楽しいと思う。
▼最後 色紙は当たらなかったけど、握手もしていただき楽しかったです。
▼これからも協力していかなければ。いっしょに頑張ります。
▼楽しくできた。運営の裏側がわかって勉強になった。
▼運営にかかわると芝居が身近に感じられ、一層楽しめたように思います。

Q 今回の例会の感想について
▼ふとしたセリフに深い味わいのあるよい演劇でした。笑いあり、涙あり、心が洗われ、心がソフトになります。
▼とっても笑えて楽しかった。
▼とても楽しく見させていただきました。人生いろいろで考えさせられました。
▼とても楽しく文学座の方々も上手で面白く、会場を沸かせる努力をしていました。
▼とても楽しかったです。
▼大笑いをしたり、ホロリとしたり、とても楽しくみせていただきました。
▼最後の方の「じたばたして生きて、死んだ後、ご苦労さんと言ってもらえればそれでいい」というセリフが心に残った。
▼準備から例会まで楽しく過ごせました。歌もとても良かったです!
▼とても楽しい2時間でした。ありがとうございました。
▼2時間位の演劇なので休憩なしでよかったと思いますが、それでもトイレに立たれる方もありました。やはり1時間過ぎれば休憩があったほうがいいのではないかと思います。

  


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