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2007年12月19日(火)

第48回例会 ピュアーマリー公演!

ね ず み と り

この結末は決して誰にも お話しにならないでください

1952年11月25日、ロンドンで初日の幕を開けてから50年、初演時のイギリスの首相はチャーチル、日本の首相は吉田茂、まさに半世紀を越えて観客を魅了し続け、世界演劇史上類例のない驚異的ロングランを更新するアガサ・クリステイの極上娯楽ミステリー。
この結末は決して誰にも お話にならないでください 大和田伸也


演出= 大和田伸也
原作=アガサ・クリスティー
翻訳 =鳴海四郎(ハヤカワ・ミステリー文庫) 

ロンドン公演53年目突入
世界演劇史上最長ロングラン傑作ミステリー! 

窓外は雪が激しく降りしきり、ラジオからはロンドンで起った殺人事件のニュース。 
若夫婦2人が始めたその山荘には、大雪をついてやってきた5人の泊まり客、そして一人の刑事。 
ロンドンの事件とこの山荘の密接な関係が解き明かされ、意外な展開に息をのむ。 


●CAST●

戸井勝海 内海光司 芳本美代子 前田真里衣
(劇団民藝)

田村 連 岩田 翼
(劇団昴)
大門正明 淡路恵子

「マウストラップ」の公演によせて

 「マウストラップ」の作者アガサ・クリステイーは、ミステリーの女王として世界中に知られている。 その著作は英語で10億部以上出版され、さらにほぼ同部数英語以外の国語に翻訳されて出版されている。 彼女の生み出した名探偵エルキュール・ポワロは、コナン・ドイル(1859〜1930)のシャーロック・ホームズに劣らず有名である
 クリステイーはドイルより30年ほどおそい1890年生まれ、91年生まれという説もあり、この辺もミステリーの女王らしい。 死亡は1976年、85歳と比較的長命だった。
 実は、約60年前私が高校生のころ、はじめて英語の本を読んだのがPERIL ATEND HOUSEというクリステイーの作品だった。 どういう経緯で手に入れたのかは忘れたが、今でも覚えているのは、Hercule Poirotをなぜエルキュール・ポワロと読むのかという疑問だ。
 1947年、メアリー王妃が80歳の誕生日を迎えるにあたり、BBC放送がどのようなお祝いがいいのかと尋ねたところ、王妃は「アガサ・クリステイーの芝居がいい」とお答えになったという。 それをうけてクリステイーは1週間で「三匹の盲のネズミ」というラジオドラマを書き上げた。 王妃は誕生日に友人とともに、このドラマを聴き大変に喜ばれた。 
 その5年後、舞台劇として書き直されたのがこの「マウストラップ」である。 1952年以来1日も休まず、すでに2万回をはるかにこえる超ロングラン記録を樹立している。
 2万回ってどんな数字かといえば、1年365日毎晩上演して10年3,650回余(うるう年がある)、50年で18,260回余、1日2回上演もあってようやく2万回をこえることになる。
 それぐらいクリステイーが愛され、「マウストラップ」がすばらしいということだろう。
 舞台はロンドン近郊のマンクスウェル山荘、モリー・ロールストン(芳本美代子)とジャイルズ・ロールストン(内海光司)の若夫婦がこの民宿を開業した初日。 あいにくの大雪の中、4人の予約客が次々に到着、ボサボサ髪で落ち着きのない青年クリストファ・レン(野沢聡)、不機嫌で尊大な年輩の女性ボイル夫人(淡路恵子)、中年でいかにも軍人らしいメトカーフ少佐(桐山浩一)、男っぽい感じの若い女性ミス・ケースウェル(山崎美貴)、最後にとびこみで年輩の外人ふうの男パラビチーニ(田村連)が加わる。
 翌日、トロッター刑事(戸井勝海)が突然山荘に現れる。 前日ロンドンで起きた殺人事件の犯人と次の犠牲者がこの中にいるはずだと捜査を開始するが、その甲斐もなく犠牲者が出てしまう。 雪に閉じ込められ、電話線も切られた山荘で、残った者たちは動揺し、疑心暗鬼に陥って、お互いを疑い始める・・・。

                             ひこね演劇鑑賞会 
                                  代表幹事:八田光雄 

マウストラップ≫運営担当報告
 「終わちゃったな・・。」 2度、3度のカーテンコールがあり、モリー役の芳本美代子さんはラスト3回のステージ(ひこねで99回目の舞台をむかえ、残り2ステージ)ということもあり、涙を流していらした。 交流会でも今までの想いがつのり泣いていらした。 作品が素晴らしいとか、どうのとかというだけでなく、マウストラップのキャストのみなさんのチームワークの良さ、仲の良さをとても感じた。 だからこそ、より良い舞台も創れるのだと実感できた。 

今回の運営サークルで学んだこと、それは、私たちも同じ"チームワーク"の大切さである。 「楽しいことばかりではね・・。」という声も聞こえつつ、"楽しい"ということは簡単には経験できないこともわかったし、本音で語りあう為の第一歩だと思う。 第1回目の会議のようにぎこちない空気の中では何をしても楽しいと思えない。 4回のサークル会議、保坂さんの学習会、事前の観劇もしてきた。 でもやはり招き猫作りで朝から夕方まで一緒にいたことは大きかったと思う。 本当に"招き猫"が運営サークルを仲良くなるよう導いてくれたのかも知れない。 また、運営サークルに充実感を覚えると、「鑑賞会の役員はどうして決まるの?」「全国活動者会議ってなに? どうしたら参加できるの?」「総会ってあるの?」などの疑問が出てきたり、事前に観劇に行って他の鑑賞会の様子に興味津々だったり・・・。 他の演鑑との出会いや学習を通じ「22万人の会員が年に何回か観劇している鑑賞会は演劇界を支える力になってるね。」「ゼロからスタートし、着実に増やし続けている彦根ってすごい!」と、改めて認識し合えたこともよかったと思う。 「会員を増やそう。」との声かけも少しずつではあるが自信を持って言えるようになったし、実際会員も増えてきた。とはいえ、良いことばかりではなく、例会当日の指示が不徹底であったり、交流会でもみなさんに迷惑もかけてしまうなど反省も多々あり、本当に申し訳なかったと思っている。  
毎回運営サークルのみなさんとの出会いは不安でもあるが、楽しみでもある。 特に今回の明るくて、楽しくて、やさしいみなさんとの出会いは忘れられないものになった。 年齢も男女も関係なく溶け込める雰囲気があった。 最初のつぶやきは、運営担当が終わり寂しいという気持ち・・。 この経験を次にいかしていきたい。 最後に最高会員数756名で迎えられたことを運営担当はもちろん、会員のみなさんでよろこび合いたい。 学生も今回3名入会したが、舞台の素晴らしさと感動。 そして、みんなで協力し合うこと。 人と人とのつながりの大切さや同じ時間を共有し"楽しい"と思える仲間がいることを、この鑑賞会でぜひ味わってほしい。まだ、運サに参加したことのない人はぜひ、参加してみてください。   
                                                 担当幹事 正村、田井中、藤井、酒井  

感想

皆さまお疲れ様でした。ずうっと体調が悪く、当日のパンフ販売のみの参加でしたが、売上も好調で楽しかったです。また、いろんな活動の報告を読ませてもらう度に楽しそうな雰囲気が伝わってきて、昨年参加した運営会議とは違うなあって感じました。

今回運サに参加して初めて鑑賞会の意味が分った様に思います。演劇を観るだけならと最初は思いましたが、打ち合わせ、学習会、準備、キャストへの差し入れ作り、当日の演劇鑑賞、そして交流会・・それらを全て通じて、トータルで演劇に触れ、今までとは全々違った楽しみ方が出来ました。 観るだけより数倍得る物がありました。

今回より入会いたしました。 初参加にもかかわらず、交流会までも参加させて頂きありがたく思っております。出演者のみなさまに、じかにお会いすることで作品の良さにさらに気付けたこと、自分のための素敵な時間をつくることができたこと、またこれからよい出会いが出来そうな予感がすることを大変よろこんでおります。

今回は勉強会や運サに参加して、より楽しみに例会を観ることができました。年代を越えた、さまざまな新しい出会いもあり楽しかったです。達成感というか、すがすがしい気持ちです。

毎回そうなんですが、運サの会議に行くと、どうしても「クリア」を意識しないといけないので、始めはしんどいなあ、あんまり行きたくないなあと思うのが正直なところです。それでも行ってみると、皆さんいい方ばかりでお知り合いになれるのも嬉しいし、また事前に例会についての情報がもらえて、例会がとても楽しみになります。特に今回は楽しい運営サークルでした。保坂さん始め、役者さんたちが、演劇鑑賞会をパートナーとして尊重し大切に思っていてくださるのがよくわかり、演劇鑑賞会がただ観る会ではない、市民活動としての意義がわかりました。「クリア」という言葉が、ちょっとしんどくなくなったなと思いました。

今回感じたのは会員同士のつながりが広がったことです。みなさん色んな特術や、色々なことを知っておられる方がたくさんおられ、知り合えることは大きな魅力だと思います。作品を観るだけでなく、人と人とのつながりがこの会をもっと強く大きくすると思います。

仕事をしていることや家が遠いこともあって、今までサークル代表者の方にお任せし、普通の劇場で演劇を観ているのと同じ意識で、演劇鑑賞会という意識は全くありませんでした。
今回初めて運サに参加させて頂き、恥ずかしながら演劇サークルの仕組みや運営方法を初めて知りました。1つの公演を実施する為にこんなにも皆さんが計画し準備されていることを知り感動しました。とてもよい経験になりました。

<マウストラップ>アンケ−ト結果

・期待していた・・・・・73
・期待していなかった・・・5
・関心がなかった・・・・・2
・無回答・・・・・・・・・4

・大変よかった・・・・・・39
・よかった・・・・・・・・31
・まあまあだった・・・・・・8
・あまりよくなかった・・・・2
・よくなかった・・・・・・・1
・無回答・・・・・・・・・・2
<ひとくち感想>
☆ 寒さを感じスリルとサスペンス的な雰囲気も味わえ、なかなか良かった。
☆ 宿屋の夫婦が早口で聞き取れなかった。
☆ 今までで一番良かった。

「参加率」
601名参加・・・79.5パ−セント

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