2019年4月16日(火) 劇団朋友公演 STAFF
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●あらすじ
猪飼良子を中心に2年前に結成したコーラスグループ「あんだんて」は平均年齢55才を超え、
合唱の経験者が響子一人と言うグループです。
メンバーにとってコーラスの練習は大切な場であり、楽しみな時間です。
コーラスの経験を持つ指揮担当の赤城響子(原日出子)の自宅が練習場となっています。
そのコーラスグループがマンネリから脱するために合唱コンクールに出ることを決めます。
家庭の事情を持つメンバーは、合唱コンクールのために練習が増えることが問題となります。
コンクールには出たいが、練習日数が増えるのは困る。
コンクール参加が原因でメンバーの中に亀裂ができ始めます。
指揮担当の赤城響子の夫は数年前に定年退職したばかりで、コーラスの練習を自宅ですることに批判的です。
響子は自宅で練習を続けるために夫に気を使っています。
とうとう、夫は響子にコーラスをやめるように言います。君は利用されているんだと。
自分は定年退職したのだから、気楽に静かに過ごしたいのだ。
食べたいものを食べ早い時間にお風呂に入って気ままに暮らすんだと。
自分の生活ペースに合わすように言います。
でも、夫は何もできず料理するのもお風呂の準備も家事はすべて響子任せです。
夫は響子には都合や気持ちなど何もないような振る舞いです。
家では何でも自分の思うようになると思っています。
響子はコーラスの練習を続けることを夫に頼みますが、理解してもらえません。
そして響子は夫に訪ねます。
あなたにとって夫婦ってなに?
夫は答えます。
空気であると。
夫に合わせてひたすら我慢してきたことが、ストレスとなって
響子に体調の変化が現れます。
手がしびれ、顔面マヒになってしまいます。
それでも夫は自分のことしか考えません。
とうとう響子は入院し夫に会うことを拒否します。
響子が入院してから3か月たちました。
夫に会うことを拒否したままです。
合唱コンクール参加は中止になりました。
しかし、コーラスの練習は響子不在でも続いていました。
夫は自分の過ちに気づきコーラスの一員となっていました。
そして、メンバーは病院の響子に携帯を通じて合唱の声を届けます。
「ありがとう」の気持ちを込めて歌います。
その中には夫もいました。
仕事人間であった上司が退職後に離婚したこと。
そのと上司がごみに紛れ悲惨な死を迎えたこと。
上司の奥さんの病気と響子の病気の症状がそっくりなことを知ります。
自分と重なりやっと自分が妻を理解していなかったことに気づきます。
コーラスと同じように自分の声だけでなくお互いの声を聴くことの大切さをに気づき始めます。